あけましておめでとうございます


 2001年、鯉沼ミュージックでは、2月の現代音楽の巨匠、高橋悠治「節分前夜」公演を皮切りに、4月、5月には、キース・ジャレット「TRIO JAZZ」、パコ・デ・ルシア セクステット公演と、ビックアーティストのコンサートが続く。制作する側の僕にとっても、非常に楽しみな1年となりそうだ。是非とも多くの皆さんにこれらのコンサートに足を運んでもらい、良質な音楽をライブで楽しむ喜びを共有できたら嬉しい事だと思っている。

 さて、話は変わるが、ここでキース・ジャレットについての、年頭にふさわしいおめでたい話題をひとつ。
 2000年スイング・ジャーナル誌主催ジャズ・ディスク大賞において、キース・ジャレットが新譜「WHISPER NOT」で晴れある金賞を受賞したのだ。ご存知の様に、1999年は「The Melody At Night, With You」で同じく金賞を受賞しているので、これで2年連続で輝かしい功績を残したことになる。この素晴らしい結果に、僕は心から拍手を送ろうと思う。
 僕は長くキースの日本でのコンサートの仕事に携わっており、キースの音楽に対する姿をずっと継続して見続けてきたのだが、その音楽に対する真面目さと探求心は誰とも比べる事ができないと言っても良いのではないかと思っている。これは、ライブに限ったことではなくて、アルバムについても、必ず素晴らしい作品を作り上げるだろうという期待を常に抱かせ、そしてその期待を裏切らないばかりか、思いがけないアプローチで挑んでくるので、新譜が出るたび予期せぬ新鮮な驚きを感じることとなる。
 芸術家として常に進歩し、新しい何かを追い求めていくという事を実現できる音楽家は、実は非常に少ないのではないかと思う。キースは、自らの音楽を追及する精神力で、彼自身の人生における困難を克服し、音楽家としての幅を更に広げた。これからも、僕らの想像を遥かに超えたところで、僕らを感動させてくれるに違いない。