news
audition
ishii
ザ・シナジー・ライブ2003に登場する唯一の日本人ピアニスト、石井彰のジャズとの出会いは遅かった。
多くのジャズ・ピアニストは、子供時代にクラシックのピアノを習い、その後、親や友人の影響でジャズと出会う。石井彰が幼稚園時代に最初に興味を持った楽器はピアニカだ。ピアニカを習うために音楽教室に通い始めてからもクラシックには全く興味を持たず、もっぱらテレビから流れる歌謡曲を熱心に真似るだけだった。中学時代はピンク・レディー、高校に入ると高中正義やカシオペアなどのフュージョンを聞き、演奏の真似をする。
ある時、急に音楽の仕組みを勉強したいと思いたった石井は、音大志望を目指したが、ピアノも弾けず、歌も歌えず、今からでは既に遅いと先生から門前払いを喰らう。そこで心機一転した石井は、ピアノ、作曲、ソルフェージュ、3人の先生に高校三年間通い続け、現役で大阪音大に入学した。大学二年になりビッグ・バンドに加わって聞かされたカウント・ベイシーが初めて聞いたジャズ・ピアノだというのだから、随分変わったジャズとの出会いだ。
先輩からコンボの演奏を勉強するために「枯葉」と「いつか王子さまが」を弾けるようになれと言われた石井は、レコード屋に行き、関西人らしく、一枚でこの2曲が入っているレコードを探した。それが「ポートレート・イン・ジャズ」だった。革新的な演奏でピアノ・トリオ演奏史を塗り替えたビル・エヴァンス、スコット・ラファロ、ポール・モチアンの不滅のピアノ・トリオが1959年に録音したこの第一作が、石井のジャズ・ピアノを目指すことになった。
音楽の仕組みを知りたくて演奏を始めた石井彰は、今もっとも多くの演奏家、歌手から共演を望まれているピアニストに成長した。

http://www.akiraishii.net/





back