Love and Respect
互いを敬愛する心から生まれ、40年に渡って育まれてきた、
特別な深い絆で結ばれている関係
私がキース・ジャレットと初めて顔をあわせたのは1964年か65年だったと思う。キースがアート・ブレイキーのジャズ・メッセンジャーズに加わって演奏しているのを聴いたことがあり、その時がキースのプレイを聴いた最初で、その直後にチャールス・ロイドのカルテットでキースと一緒に演奏するようになったんだ。1965年の終わり頃だったか1966年の初め、ボルチモアのレフト・バンク・ジャズ協会主催のジャズ・コンサートがあり、そのステージに出た時がキースと一緒に演奏した最初だったと思う。テナー・サックスとフルートのチャールス・ロイド、ベースがセシル・マクビー、そしてキースのピアノに私のドラムス、というグループで、その顔ぶれでアトランティックに何枚もアルバムをレコーディングした。あの頃から数えると40年近い歳月がたっているのだから驚いてしまう。が、さらに驚くのは、キースとはいまだに一緒に演奏していて退屈にならないってことだ。キースとゲイリー・ピーコックとのトリオでも、プレイしているときに退屈したことはただの1度もない。このトリオはいつも何かに挑戦していて、同じことが繰り返されるようなことがまったくない。毎回演奏するたび新しく変化しつづけていて、つねに音楽的に何か未知なる新しい発見を体験している。だから、創造意欲を駆り立てられるというのか、とにかく刺激的でね。刺激というのはミュージシャンにとってはとても大切だが、楽しくて仕方がないんだ、キースと一緒にプレイするのは。
音楽的にも人間的にも、キースとは特別な深い絆で結ばれているといっていい。30年も40年も一緒にできるといった関係はそうざらにはない。人生のなかでも、互いを敬愛する心がなければめったに生まれない関係だろう。一緒に演奏しながら体験できる歓び……それがとても大きいんだ。
|
|